本作の最大の魅力の一つは、2026年の現在から振り返ると奇跡的とも言えるキャスティングの豪華さにあります。当時からすでに熱い支持を集めていた主演陣に加え、ブレイク前夜の若手実力派が多数出演していました。
主人公・葛城アタルを熱演した市原隼人は、その後も『おいしい給食』シリーズをはじめとする個性的な主演作で唯一無二の存在感を確立。2020年代以降も大河ドラマや舞台、映画で円熟味を増した肉体美と真摯な演技を披露し、日本を代表する本格派俳優としての地位を不動のものにしています。当時のインタビューで「全身全霊で命を削るように演じた」と回顧していた通り、本作で見せた剥き出しのパッションは現在のキャリアの強固な礎となっています。
そして特筆すべきは、脱獄メンバー最年少の河島龍之介を演じた菅田将暉です。当時18歳、仮面ライダーシリーズを終えた直後に出演した本作では、関西弁で仲間を和ませつつも、家族への想いに葛藤する青年を瑞々しく演じ切りました。その後の日本アカデミー賞最優秀主演男優賞の受賞や音楽活動での大成功など、2026年現在におけるトップランナーとしての飛躍を予見させる天性の輝きが、すでに画面全体から溢れ出ています。
仲間を支える兄貴分・加賀美瞬役の塚本高史は、確かな演技力で数々のサスペンスドラマや映画を支える名バイプレイヤーとして活躍を続けています。また、元ホストの空哉を演じた上田竜也(KAT-TUN)は、本作で見せたストイックな表現力を磨き上げ、舞台演劇や重厚なアクション作品で確固たる評価を獲得しました。さらに、アタルの恋人・由紀役の福田沙紀、警備員役でゲスト出演していた千葉雄大、第8話で強烈なインパクトを残した山崎賢人など、現在では主役級となったキャストたちが随所に登場している点も、本作が「伝説のドラマ」と呼ばれる所以です。