第5期の制作スケジュールを縛っている根本的な要因は、制作スタジオの都合だけではありません。より深刻なのがオーバーロード 原作ストックの枯渇問題です。
現在刊行されている原作小説のうち、未アニメ化となっているのはオーバーロード 15巻 16巻(「半森妖精の神人」上・下巻)のみです。このエピソードはアインズがダークエルフの村を訪れ休暇を過ごす日常と、エルフ国とスレイン法国の戦争を描いた中長期的な展開であり、これ単体で1クールを構成するには劇的なクライマックスの起伏がやや不足しています。
そして極めて決定的な要素が、原作者である丸山くがね氏が幾度となく公言している「オーバーロード 原作完結 18巻」というゴール設定です。丸山氏は自著のあとがきや各種インタビューにおいて、物語を全18巻で完結させる意向を崩していません。
残る「17巻」と「18巻」は、物語の最大の敵陣営であるスレイン法国との全面対決や、ナザリックによる世界征服の結末を描くクライマックスになることは確実視されています。アニメ製作委員会としては、中途半端に15・16巻だけで第5期を制作して間隔を空けるよりも、17巻・18巻の刊行を待ってシリーズ完結までを一気に描き切る「ファイナルシーズン」として構成するほうが商業的にも作品評価の面でも遥かに合理的です。したがって、原作の執筆進捗こそがアニメ5期の命運を握る最大の鍵となっています。