死の間際、崩れゆく体を抱きしめながら「神様、どうか弟を連れて行かないでくれ」と号泣する実弥に対し、玄弥が遺した最後の言葉は涙なしに読むことができません。
過去、鬼化して家族を手にかけた母を実弥が討伐した際、幼かった玄弥は兄を「人殺し」と罵倒してしまいました。その罪悪感を拭い、兄に直接「謝りたい」一心で鬼殺隊に入った玄弥でしたが、実弥の冷酷な態度の裏にあったのは「弟には鬼殺隊を辞め、どこかで所帯を持って幸せに暮らしてほしい」という不器用で深い愛情でした。
玄弥は息も絶え絶えになりながら、「迷惑ばかりかけてごめん」「兄ちゃん…ありがとう」「俺の兄ちゃんは…世界で一番優しい人だから」と言い残し、実弥の手の中で完全に消滅します。お互いを守り合おうとした不死川兄弟の深い絆が、痛烈な悲劇の中でようやく完全に通じ合った瞬間でした。