弁天様から最大の恩恵をいただくためには、神仏への敬意を込めた作法を心得ておく必要があります。まず留意すべきは、参拝先が「神社」なのか「寺院」なのかという点です。
明治期の神仏分離令以降、江島神社や厳島神社のように「市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)」を主祭神とする神社では、伝統的な「二礼二拍手一礼」で参拝します。一方、竹生島の宝厳寺や浅草の弁天堂などの寺院では、柏手を打たずに静かに胸の前で手を合わせる「合掌一礼」が基本です。仏式で参拝する際は、弁天様のご真言である「オン・ソラソバテイエイ・ソワカ」を心の中で3回または7回唱えることで、波長が深く重なり合うとされています。
また、境内にある「銭洗いの池」で硬貨や紙幣を清める作法も外せません。ザルに金銭を入れ、ひしゃくですくった霊水を端にそっとかけて洗い清めます。このとき重要なのは「単にお金を増やしたい」という我欲ではなく、「清らかなお金を世の中に循環させ、人々の役に立てる」という感謝の祈念を込めることです。清めた紙幣は仕舞い込まず、ここぞという投資や自己研鑽の自己投資に使うことで、良質な金運の循環が生まれます。
参拝のタイミングとしては、十二支の「巳(み)の日」がもっとも吉兆とされます。とりわけ60日に一度巡ってくる「己巳の日(つちのとみのひ)」は、弁天様の縁日のなかでも最上位の吉日と位置づけられ、財布の新調や新規事業の立ち上げ、口座開設に抜群の相性を誇ります。