祖父母の遺品整理や古い貯金箱から出てくることの多い「昔の100円玉」。これらは現行の硬貨と法的に同等の支払手段として使えますが、コンビニなどで100円として使ってしまうと重大な金銭的損失を被ります。
昭和32年に誕生した日本初の100円玉である「鳳凰100円銀貨」、そしてデザインを変更して昭和34年から発行された「稲穂100円銀貨」は、いずれも重量4.8gのうち60%が純銀(銀2.88g含有)で鋳造されています。
銀の国際取引相場が歴史的な高水準で推移する2026年現在のマーケットにおいて、銀2.88gの地金価格だけでも額面(100円)の3倍以上に相当します。つまり、どんなにサビや変色、摩耗があろうとも、素材の金属価値だけで最低でも300円〜400円台の買取下値保証が成立している状態です。
特に注視すべきは、昭和39年(1964年)銘の稲穂100円銀貨です。この年は東京オリンピック記念100円銀貨が8,000万枚も大規模増産された影響で、一般流通用の通常稲穂銀貨の発行枚数が約1,020万枚へと大幅に制限されました。そのため、コレクター間では「昭和39年の稲穂は別格」として扱われ、状態の良い個体には地金価値を上回るコレクションプレミアムが上乗せされます。