Q1:足の親指の爪の中に黒い斑点ができ、半年経っても消えません。がんの可能性はありますか?
A1:足の爪は伸びる速度が手の半分(1ヶ月に約1〜1.5ミリ)と非常に遅いため、完全に押し出されるまで1年以上かかるケースは珍しくありません。黒い部分が少しでも爪先に向かって移動していれば、過去の内出血である可能性が高いです。しかし、半年前と全く同じ位置(特に根元付近)に留まっている場合や、逆に面積が拡大している場合は、良性の母斑やメラノーマの可能性を排除できないため、皮膚科でダーモスコピー検査を受けてください。
Q2:爪の黒い縦線は、マニキュアやジェルネイルで隠しても問題ないでしょうか?
A2:受診前の段階でネイルカラー等を用いて病変を隠すことは厳禁です。色素パターンの変化という重大なシグナルを見落とす原因になります。また、ジェルネイルの硬化に用いるUVライト(紫外線)の長期照射が爪母のメラノサイトに与える影響についても臨床現場で懸念が示されています。異変に気づいた段階で一度ネイルをオフし、爪の全体像を正確に観察できる状態を保ってください。
Q3:皮膚科で「爪の生検(組織検査)」を勧められた場合、爪は剥がさなければならないのですか?
A3:ダーモスコピーで悪性が強く疑われた場合、確定診断のために病理組織検査(生検)が行われます。従来は爪甲を大きく剥離して爪母を採取する方法が主流でしたが、現在では病変部の一部のみを小さくくり抜く「パンチ生検」や、爪甲を温存しながら最小限の切開で行う低侵襲な手技を取り入れる医療機関が増加しています。術後の爪の変形リスクを含め、担当医から事前に十分なインフォームド・コンセントを受けることが大切です。