前年比が100パーセント超えを達成しているからといって、無条件に事業が順調だと判断するのは早計です。数値を深く分析する際は、以下の外部要因と内部要因を複眼的に点検する必要があります。
・営業日数や休日の並び(カレンダー要因)
店舗ビジネスなどでは、前年同月と比較して土日祝日の日数が1日多いだけで売上が自然増することがあります。
・インフレと値上げの影響(客単価と客数の分離)
売上前年比が110%であっても、商品単価を15%引き上げた結果であれば、購入客数そのものは前年割れを起こしている可能性があります。
・市場全体の成長率との比較
自社の前年比が105%であっても、業界全体の市場規模が120%で拡大している場合、自社の市場シェアは実質的に低下しています。
前年比という一つの数値を起点に、客数・単価・営業日数・市場動向といった要素へ分解して掘り下げることこそが、実効性の高い売上分析の要となります。