設計図面上は問題なく収まるはずだった乾太くんが、なぜ引き渡し後に「最悪の失敗談」としてネットに投稿されるのか。住宅リフォーム会社やハウスメーカーの現場監督を取材すると、図面の2次元チェックでは見落とされがちな3つの立体的盲点が浮き彫りになってきます。
第1の盲点は、縦型洗濯機のフタの開閉高さとの干渉です。節水性や洗浄力から今なお根強い支持を誇る縦型洗濯機は、上部のフタを開けた際の最高到達点が1150mm〜1300mmに達するモデルが少なくありません。乾太くんを専用置台で洗濯機の上に設置する場合、フタが全開できる高さを確保しようとすると、乾太くんの底面位置は床から約1350mm〜1400mmという高所に押し上げられます。この結果、「洗濯物の出し入れに踏み台が必須」「奥の靴下が手が届かず取れない」という深刻な人間工学上の悲劇が生じるのです。
第2の盲点は、天井高とリンナイ乾太くん排湿管工事のスペース不足です。一般的な日本の住宅の天井高は2400mm前後ですが、集合住宅や下がり天井の洗面所では2200mm〜2300mmの場合もあります。床から1400mmの位置に高さ671mmの本体を載せると、本体天面は床から2071mmに達します。本体上部から屋外へ湿気を逃す排湿管(80φまたは100φ)を通し、さらに防火上の離隔とエルボ部材の曲げ半径を確保するには最低でも天面上部に200mm〜300mm以上の空間が必要です。この計算を怠った結果、「本体は入るが排湿管が物理的に曲げられない」として工事当日に設置を断念するケースが頻発しています。
第3の盲点は、脱衣室の「動線圧迫」と「心理的圧迫感」です。特に「乾太くん 9kg デラックス 寸法」の奥行き674mmは、一般的な洗面化粧台の奥行き(約500〜550mm)よりも10cm以上前面に突き出します。出入り口のドアや引き戸の枠、あるいは浴室の折れ戸と干渉し、「ドアが全開しない」「人がすれ違えない」という生活動線の破綻を招いてしまうのです。