日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会が策定する関節可動域測定法(ROM)の基準値を参照すると、各部位がどの程度動くのが正常なのか、客観的な数値が明確に示されています。股関節と肩関節を中心に、主要な作用筋と基準値を整理しました。
データを見ると分かる通り、股関節の外転可動域が約45度であるのに対し、内転は20度程度にとどまります。これは反対側の脚が存在するという物理的干渉だけでなく、骨盤と大腿骨頭のソケット構造(寛骨臼)の安定性確保を優先した骨格構造に起因しています。無理な内転方向への強制ストレッチが股関節唇の損傷を招きやすいのは、この構造的な制限があるためです。