リバーコートとは?裏地なしで暖かい秘密と失敗しない大人の選び方

リバーコートとは?裏地なしで暖かい秘密と失敗しない大人の選び方

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リバーコートを語る上で欠かせないのが、「リバー仕立て」と呼ばれる特殊な縫製技法です。語源には諸説あり、表裏どちらも美しく着用できる「リバーシブル・ソーイング」に由来するという説のほか、19世紀の英国で開発された精密な「リバー織機(Leavers loom)」で作られた高級テキスタイルにルーツを持つという歴史的経緯も服飾史に記録されています。

基本構造としては、2枚の生地を接結糸で織り合わせた「二重織り(ダブルフェイス)」の生地を使用します。一般的なコートは表地の裏に接着芯を貼り、滑りを良くするための化学繊維(ポリエステルやキュプラ)の裏地を取り付けて仕立てます。しかしリバーコートの場合、生地の端を数ミリほど手作業や特殊ミシンで裂き、その端を内側へ折り込んで熟練の職人がまつり縫いで縫い合わせていきます。

縫い代がすべて生地の内側に隠れるため、裏地を貼る必要が一切ありません。アパレル縫製工場の技術担当者によると、「1着のリバーコートを完成させるためには、通常のコートの約1.5倍から2倍の手作業工程を要する」とされています。布端に厚みや硬い縫い目が出ず、生地本来が持つ柔らかな伸縮性と落ち感がそのまま保たれる点こそ、リバーコートが高級アウターの代名詞とされる所以です。かつてアパレル業界で「ダブルフェイスコート」と呼ばれていたアイテムの多くは、このリバー仕立てで作られたコートと同じ構造を指しています。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。