酸化剤と還元剤の違いとは?絶対に迷わない見分け方と半反応式の作り方

酸化剤と還元剤の違いとは?絶対に迷わない見分け方と半反応式の作り方

酸化剤と還元剤の違いとは?絶対に迷わない見分け方と半反応式の作り方に関する基本知識をわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

入試や定期テストで問われる物質は、実はごく一部の代表格に限定されています。何十個もの化学反応を無差別に暗記する必要はありません。以下の酸化剤還元剤一覧表は、出題頻度が高い最重要物質について、反応前の状態、反応後の生成物、中心元素の酸化数変化を体系的に整理したものです。

項目(分類・物質名)詳細・半反応式と酸化数変化一般的な基準・性質編集部の見解・評価過マンガン酸カリウム
(強酸化剤・酸性条件下)MnO4⁻ + 8H⁺ + 5e⁻ → Mn²⁺ + 4H2O
Mn:+7 → +2(5減少)赤紫色からほぼ無色へ変化。自己指示薬として機能。共通テスト・個別試験ともに頻出度Sランク。滴定問題の絶対的主役。二クロム酸カリウム
(強酸化剤・酸性条件下)Cr2O7²⁻ + 14H⁺ + 6e⁻ → 2Cr³⁺ + 7H2O
Cr:+6 → +3(各原子3減少)赤橙色から暗緑色へ変化。Crが2原子ある点に注意。電子係数「6」の導出でミスが多発。Cr³⁺の係数「2」の付け忘れが盲点。希硝酸 / 濃硝酸
(酸化剤・酸としての作用別)希:HNO3 + 3H⁺ + 3e⁻ → NO + 2H2O(N:+5→+2)
濃:HNO3 + H⁺ + e⁻ → NO2 + H2O(N:+5→+4)希硝酸は無色NO、濃硝酸は赤褐色NO2を発生。銅との反応式作成で頻出。「ひ(希)の(NO)さん(3電子)」の語呂が定着。シュウ酸
(還元剤・標準物質)(COOH)2 → 2CO2 + 2H⁺ + 2e⁻
C:+3 → +4(各原子1増加)無色気体の二酸化炭素を発生。二水和物は結晶として安定。滴定の基準液として不可欠。分子量計算で二水和物のH2Oを忘れる罠に注意。硫化水素
(還元剤)H2S → S + 2H⁺ + 2e⁻
S:-2 → 0(2増加)腐卵臭気体。反応後に単体硫黄(黄色微粒子)が白濁沈殿。無機化学の沈殿滴定や二酸化硫黄との酸化還元対決で出題率が極めて高い。チオ硫酸ナトリウム
(還元剤・ヨウ素滴定用)2S2O3²⁻ → S4O6²⁻ + 2e⁻
S:+2 → +2.5(平均値)ヨウ素(I2)を速やかに還元してI⁻(無色)に変える。二次試験の実験問題頻出。デンプン指示薬の青紫色消失を見届ける定番。
井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。