動画共有サイト等で広まる「首を強く引き上げるエクササイズ」を盲信するのは危険です。特に「イーッ」と口を真横に強く引いて首すじを激しく筋張らせる動作を毎日繰り返すと、恐ろしい逆効果を招くリスクがあります。
それが、美容医学で「プラティスマバンド(広頚筋索状緊張)」と呼ばれる現象です。広頚筋の一部が局所的に肥大・硬縮し、首の中央にまるで七面鳥の首のような縦の筋が何本も浮き出てしまいます。これは海外では「ターキーネック」とも呼ばれ、皮膚のたるみ以上に老化した印象を与えてしまう原因になります。
さらに、首の皮が伸びる最大の元凶は、強い力で皮膚を摩擦することです。「シワを伸ばそう」と強い力でマッサージを擦り込んだり、過度なストレッチで皮膚を限界まで引き延ばしたりすると、真皮層の弾力線維(エラスチン)を微小断裂させ、皮膚の菲薄化(ひはくか)を招きます。首元エイジングケアにおいて求められるのは、「皮膚をこすらず、深層の筋肉と筋膜のみを動かす」という繊細な身体操作です。