高橋英樹が芸能界の門を叩いたのは1961年、名門・日活の第5期ニューフェイスとしてスカウトされたことがきっかけでした。私立市川高校在学中からその端正な容姿は地元でも際立っており、デビュー作『高原児』で早くも銀幕デビューを飾ります。
一躍その名を全国区へと押し上げたのが、1963年公開の映画『伊豆の踊子』です。国民的大女優・吉永小百合の相手役となる青年・川島役に大抜擢され、瑞々しい感性と清潔感あふれるノーブルな演技で観客を魅了しました。二人が並んだスクリーンの美しさは、日本映画史に残る名場面として語り継がれています。
さらに1966年には、鬼才・鈴木清順監督の傑作『けんかえれじい』に主演。硬派で破天荒な喧嘩に明け暮れる旧制中学生・南部麒六を熱演し、単なる美男子にとどまらない骨太な演技力と強烈なアクションセンスを世に見せつけました。石原裕次郎や小林旭らに続く、日活のアクション映画を牽引する押しも押されもせぬエースとしての地位を確立したのです。