Q1:日本人がスイスで安楽死を行う場合、家族の同伴や同意は必須ですか?
A1:法的には本人の意思能力と自己決定が最優先されるため、法的な意味での家族の同意書が必須と定められているわけではありません。しかし、各団体は家族との十分な対話を強く推奨しており、現地への付き添いが強く望まれます。家族の理解が得られていない場合、渡航後のトラブルを避けるために団体側が慎重な姿勢をとることがあります。
Q2:英語やドイツ語が話せなくても申請や現地での対面審査は受けられますか?
A2:言語の問題自体で拒絶されることはありませんが、医療書類の英訳や、現地医師との綿密な面談を正確に行うため、公的なプロの医療通訳者の同行が必須となります。医師は患者本人が本当に自らの意思で決断しているかを直接対話を通じて確認するため、意思疎通の正確性が極めて重要視されます。
Q3:申請から実際にスイスへ渡航して実施されるまでの期間はどのくらいですか?
A3:書類の準備(病歴の英訳、公証取得など)に数ヶ月を要し、団体の書類審査(グリーンライト取得)までにさらに数週間から数ヶ月かかります。全体として最短でも3〜6ヶ月、慎重な検討を重ねる場合は1年以上の期間を要するのが一般的です。病状が急速に悪化して判断能力を失った場合、その時点で実施不可となるリスクがあります。
Q4:スイスへ同行した日本の家族が、帰国後に日本の刑法で罪に問われる可能性はありますか?
A4:日本の刑法202条(自殺関与・同意殺人罪)は国外犯処罰規定(刑法3条)の直接の対象ではないとする解釈が有力ですが、航空券の手配や現地でのサポートが「自殺幇助」とみなされないかについて、法学者や実務家の間でも議論が分かれています。これまでに同行家族が日本国内で立件・起訴された明確な判例はありませんが、法的なグレーゾーンと心理的な重圧が家族にのしかかる現実があります。