産業面でも意欲的な構造改革が進んでいる。豊後大野市が誇る広大な農地と高原野菜、ブランド牛といった地域資源を活かし、地方自治・地域振興産業の枠組みを再定義する試みが実を結び始めた。スマート農業の導入により少人数での生産効率を高める一方、農家民泊やアグリツーリズムと連携した高付加価値化が進行中だ。
さらに、市内各地に点在するサウナ施設やキャンプ場を中心とした「アウトドア聖地化」の波が、従来の農業観光と結びつきつつある。地元産の新鮮野菜や加工品をキャンプ場へ直売するサプライチェーンが構築され、観光客の滞留時間と平均消費額が前年比で大きく伸長した。過疎の波に抗い、域外からの新規労働力や移住者を呼び込む強い経済エコシステムが、現場の泥臭い試行錯誤から生まれつつある。