ネット掲示板やSNS上で定期的に話題に上る「フライパンにクッキングシートを敷いていたら火事になりかけた」という噂。これは大げさな煽りではなく、全国の消防行政機関や独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)にも毎年数多くの事故情報が寄せられている実在のリスクです。
東京消防庁の再現実験データによると、コンロの火加減を「中火」程度に設定していたとしても、着火から瞬く間に炎が立ち上がるケースが確認されています。クッキングシート自体は難燃加工(耐熱処理)が施されているものの、木材パルプを主原料とする「紙」であることに変わりはありません。フライパンの縁から外側へと垂れ下がったシートが上昇気流に乗ってコンロの火炎に触れると、わずか1〜2秒で炎が燃え広がり、上に載せた食材の油に引火して手のつけられない状態へと発展します。
特に危険なのが、換気扇のフィルターや周囲に置いたキッチンペーパーへの延焼です。料理研究家や調理器具メーカーの注意書きを軽視し、「少しはみ出しているくらいなら平気だろう」と油断した結果、ボヤ騒ぎを起こしてしまう事例が後を絶ちません。