朝の平穏な住宅街の静寂は、一瞬にして破られた。神奈川県川崎市多摩区登戸の登戸第一公園付近で、学校法人カリタス学園が運営するカリタス小学校の児童らがスクールバスを待っていた列へ、両手に包丁を持った男が突如として襲いかかった。川崎市登戸児童殺傷事件の発生である。
被害は甚大だった。幼い小学6年生の女児と外務省職員の保護者男性の2人が命を奪われ、児童17人と保護者1人が重軽傷を負う惨事となった。短時間で多数を切りつけた凄惨な現場に、急行した神奈川県警察の捜査員や救急隊も息をのんだ。現場に遺留された凶器や防犯カメラの映像解析から、周念な準備と極めて強い殺意が浮き彫りとなった。