カビの生えたパンは焼けば平気?トースト死滅の嘘と誤食時の潜伏期間

カビの生えたパンは焼けば平気?トースト死滅の嘘と誤食時の潜伏期間

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成人の健常者であれば軽度の胃腸炎で済むケースでも、免疫機能が特殊な状態にある層では深刻な事態に直結します。特にカビが生えたパンの妊娠中への影響は軽視できません。

妊娠中の女性は、胎児を異物として攻撃しないよう自然と免疫機能が抑制されています。そのため、通常時よりも食中毒菌や真菌(カビ)に対する抵抗力が著しく低下しています。激しい嘔吐や下痢に襲われると重度の脱水症状に陥りやすく、激しい腹痛による子宮収縮が切迫流産や切迫早産を誘発するリスクが存在します。また、妊娠中は胎児への影響を考慮して使用できる抗生剤や胃腸薬が極めて限定されるため、治療が難航しやすい点も大きな問題です。

消化器官が未発達な乳幼児や、胃酸の分泌量と全身の免疫力が低下している高齢者も同様に最警戒が必要です。乳幼児はわずかな下痢でも急激に脱水が進行し、電解質バランスが崩れて痙攣を起こすリスクがあります。高齢者の場合は、誤食による嘔吐物が気管に入る窒息事故や、血流に乗ってカビ菌が全身を巡る深在性真菌症へと重篤化する危険性を孕んでいます。これらのハイリスク層が誤食した場合は、自覚症状が現れる前であってもかかりつけ医や小児科に連絡し、指示を仰ぐのが鉄則です。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。