本作を語る上で欠かせないのが、若年性アルツハイマー病に冒される女医・北野尚(戸田恵梨香)と、彼女を一途に支え続ける元小説家・間宮真司(ムロツヨシ)の純愛を描いたドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』との強い結びつきです。
記憶が少しずつ抜け落ちていく過酷な運命の中で、真司は決して尚を責めず、ただひたすらに彼女の存在そのものを慈しみます。歌詞の全編に流れる「君が僕の至らない部分を埋めてくれた」という感謝の念は、ドラマにおいて「たとえ記憶を失っても、魂の根底で互いを求め合うふたりの絆」と完全にシンクロしています。
病気や老い、予期せぬ困難によって、人は誰しも「これまでの自分」を保てなくなる瞬間が訪れます。そうした痛ましい現実を前にしたとき、条件付きの愛ではなく、「どんな状態になろうとも君がいる世界そのものが愛おしい」という無条件の肯定を歌い上げているからこそ、この曲はドラマ視聴者の涙腺を激しく揺さぶりました。