ネット上の情報では「ゴム製なら絶対に滑らない」「マグネットが最強」といった極端な言説が散見されますが、これには大きな誤解が含まれています。
第一の誤解は、「材質がゴムであればすべて同じ」という認識です。一言でゴムと言っても、天然ゴム、合成ゴム(NBRやSBR)、熱可塑性エラストマーなど配合は様々です。100円ショップの安価なくさび型ストッパーの中には、経年劣化や冬場の低温によって硬化し、プラスチックのように硬くなって摩擦力を失うものが存在します。触ったときに指に吸い付くような適度な柔らかさとしなりがある素材(エラストマーやシリコン製)を選ぶことが、失敗を避けるプロの選定眼です。
第二の誤解は、「ドア下の隙間はどれも共通」という思い込みです。近年の高気密住宅や24時間換気システムを備えた住宅では、建具の下部に10mm〜15mm程度の隙間(アンダーカット)が設けられています。しかし、リフォーム物件やバリアフリー住宅、あるいは段差のある和室の敷居などでは、隙間が5mm以下の狭小ケースや、逆に30mm以上開いているケースが存在します。事前に自宅のドアと床のクリアランスを定規で計測せずに100均へ足を運ぶと、「薄すぎて素通りする」「厚すぎてドア下に入らない」という事態に陥ります。