視界に黒い影が突然現れる原因とは?網膜剥離と飛蚊症の危険な見分け方

視界に黒い影が突然現れる原因とは?網膜剥離と飛蚊症の危険な見分け方

視界に黒い影が突然現れる原因とは?網膜剥離と飛蚊症の危険な見分け方について知っておくべき ポイントを厳選して解説いたします。

インターネット上の質問掲示板やSNSでは、「視界に黒い影が見えるのはストレスが原因か?」という投稿が数多く見受けられます。一時的な精神的疲労や自律神経失調症のせいにして、受診を先延ばしにしたい心理の表れと言えますが、ここには重大な医学的誤解が存在します。

精神的ストレスが直接関与する代表的な眼疾患としては、30〜50代の働き盛り世代に多い「中心性漿液性脈絡網膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいみゃくらくもうまくしょう)」が挙げられます。これは網膜の中心である黄斑部に水が溜まり、視野の中心が薄暗く見えたり物が小さく見えたりする疾患です。過労やストレス、ステロイド薬の使用などが誘因となることが解明されています。

しかし、網膜剥離や硝子体出血、緑内障による視野欠損と緑内障の進行などは、物理的・解剖学的な組織の破綻であり、ストレス解消や休息で修復されることは100%あり得ません。「最近仕事が忙しかったから、ストレスのせいだ」と自己完結し、サプリメントの服用や睡眠でごまかす行為は、治療可能なタイミングを自ら捨てる極めて危険な行為です。

また、視界の影 放置するリスクは単なる視力低下にとどまりません。網膜剥離を数週間放置すれば網膜細胞が壊死して完全失明に至り、眼底出血を放置すれば硝子体が瘢痕化(はんこんか)して眼球の構造自体が破壊されます。自覚症状を感じたその日、あるいは翌日には専門医の判断を仰ぐのが医学上の鉄則です。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。