彼の力士人生を語る上で欠かせないのが、師匠である元関脇・旭天鵬勝(現・大島親方)との深い師弟関係だ。モンゴル出身のパイオニアとして角界に一時代を築いた師匠の教えは、常に「前へ出ること」と「諦めない心」だった。
旧友綱部屋から改称した大島部屋の稽古場には、連日汗と砂にまみれる若手たちの声が響き渡っていた。師匠から受け継いだ泥臭い稽古と猛烈なぶつかり稽古の記憶は、彼の背中を支え続ける精神的支柱となっている。過酷な部屋での共同生活と、師匠から授かった温かくも厳格なアドバイスがあったからこそ、厳しい関取の位を守り抜くことができたのだ。