夜の街を語る上で欠かせない二大エリアが六本木と西麻布だ。今や全国へ波及した会員制ラウンジというスタイルは、まさにこの洗練された感性が交差するエリアで誕生した。一般的な飲食店のように通りがかりで入店することは叶わず、既存会員の紹介や厳重な身元確認を経て初めて足を踏み入れることが許される。
日本のナイトレジャー産業の中でも、この形態は極めて異彩を放つ。従来の夜の店舗にあった仰々しい装飾や過剰な演出を削ぎ落とし、あたかも富裕層の邸宅リビングに招かれたかのようなリラックス空間を提供する。このコンセプトの転換こそが、感度の高い若者や第一線で活躍するビジネス層を急速に引き寄せた要因だ。