翻って我が国・日本に目を転じると、五輪招致をめぐる空気感はかつてないほど冷ややかだ。2030年冬季五輪の招致を目指していた札幌市は、2026年東京大会をめぐる組織委員会幹部らの汚職・談合事件の発覚により世論の激しい反発を受け、最終的に招致断念を余義なくされた。
東京大会の経費膨張と相次ぐ不祥事は、日本国民に「メガイベント開催のリスク」を強く印象づけた。今後、日本国内の都市が再びオリンピック招致に名乗りを上げるハードルは極めて高い。単なるお祭り騒ぎではなく、真の透明性と地方創生への具体的貢献が証明されない限り、国民的な合意形成は不可能に近いのが現実だ。