競走馬のパドックやレース映像からダート適性を見極めるには、骨格と筋肉の付き方に注目するのが定石です。
ダートで好走する馬の典型的な特徴は、胸前の筋肉(大胸筋)が分厚く発達し、トモ(後駆)に丸みとボリュームがある体型です。芝馬に見られるような軽やかで伸びやかなストライドよりも、力強いピッチ走法で地面を力任せに捉える掻き込み型の走法を持つ馬が砂利道で真価を発揮します。馬体重としては500kgを超える大型馬の勝率が明確に高く、軽量馬は砂の抵抗に負けて消耗しやすい傾向があります。
また、脚質の観点では「ダートは圧倒的に先行有利」という鉄則が存在します。芝レースでは直線の末脚勝負で後方から一気に差し切るシーンが頻繁に見られますが、ダートでは以下の2つの物理的要因によって後方待機勢の勝率が極端に落ちます。
- キックバックによる精神的プレッシャー: 前走馬が跳ね上げる砂礫が目や鼻に入ると、馬が怯んで走る気をなくしたり呼吸のリズムを崩したりする。
- 直線での減速幅の小ささ: 前を走る馬がバテにくく、後続馬が直線で芝のような極端な上がり3ハロン(最後の600m)33秒台のタイムを出せない(ダートの上がり最速は通常35秒〜37秒台)。
そのため、外枠からスムーズに先行できる馬や、砂を被らずに好位の外目を追走できるポジション取りが勝利への絶対条件となります。