三島由紀夫はゲイだったのか?同性愛の真相と美輪明宏・手紙裁判の全貌

三島由紀夫はゲイだったのか?同性愛の真相と美輪明宏・手紙裁判の全貌

三島由紀夫はゲイだったのか?同性愛の真相と美輪明宏・手紙裁判の全貌の重要なポイントについて、専門知識を詳しくお届けします。

三島の男性関係を語る上で欠かせないのが、生涯を通じて特別な絆で結ばれていた美輪明宏(当時・丸山明宏)の存在です。

銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」で歌っていた10代の美輪を見出した三島は、その中性的な美貌と知性に深く魅了されました。「君の唯一の欠点は、僕に惚れないことだ」と三島が口説いたというエピソードは有名ですが、美輪自身はテレビ番組や自著において、肉体関係を超えた「魂の美の共鳴者」であったと語っています。三島は美輪のために戯曲『黒蜥蜴』を書き下ろし、舞台上で繰り広げられた2人のキスシーンは一大センセーションを巻き起こしました。

一方で、より生々しい肉体関係を決定づけたのが、1998年に作家・福島次郎が文藝春秋から出版した実名手記『三島由紀夫――剣と寒月』です。福島氏は熊本在住の作家で、1951年に三島と出会って以降、深い愛人関係にあったことを告白。本の中には、三島から福島氏へ宛てられた15通の極めて情熱的な恋文(肉筆の手紙)が無断で全文掲載されていました。

「あなたの手紙を幾度も読みかへしてゐます」「あなたの体を抱きしめたい」といった切実な愛情表現が記されたこの手紙は、三島のセクシュアリティをめぐる議論に終止符を打つ決定打となりました。後に三島の遺族(妻・瑤子氏ら)が著作権侵害として出版差し止めを求めて提訴。最高裁判所まで争われ、遺族側の勝訴(出版差し止めおよび損害賠償命令)が確定しましたが、手紙自体の真贋については本物であることが法廷でも確認されています。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。