視聴者が最も違和感を覚えたのは、「CD音源の完成度」と「生放送のパフォーマンス」の間に横たわる落差でした。現代のレコーディングスタジオでは、ピッチ補正ソフトウェア(MelodyneやAuto-Tuneなど)を用いてミリ秒単位で音程やリズムを完璧に修正することが可能です。そのため、CDに収録された楽曲は極めてキャッチーでまとまりのあるポップスとして仕上がっていました。
しかし、ひとたび『FNS歌謡祭』や『UTAGE!』、『ミュージックステーション』などの大型生放送に出演すると、スタジオで施されたデジタルな補正は一切通用しません。特にソロパートで発生した音程のズレや声の裏返りは、視聴者に「CDと全然違う」という強い衝撃を与えました。
テレビ演出の観点から見れば、完璧すぎる歌唱よりも「ハラハラしながら見守る歌唱」の方が、圧倒的な滞在時間とSNS実況の熱量を獲得します。皮肉にも、生歌の下手さが取り沙汰されたこと自体が、彼らのタレントとしての存在感を爆発的に押し上げる要因となりました。