メッセージカードを仕上げる上で、最初に押さえておきたいのが「道具選び」と「配置のルール」です。いくら心温まる言葉を綴っても、マナーを欠いた体裁では相手に違和感を与えてしまいます。基本の作法を整えることが、敬意を伝える第一歩です。
まず、筆記具選びにおいてメッセージカードのペンの種類や色は、受け取る印象を大きく左右します。フォーマルな場面や目上の方へ贈る際は、黒または濃紺(ブルーブラック)の万年筆や水性ゲルインクボールペン(太さ0.5〜0.7mm)が最適です。筆跡にしっかりとした品格が宿り、文字の輪郭が美しく引き立ちます。一方で、鉛筆やシャープペンシル、消せるボールペン(フリクション等)は、時間が経つと熱や摩擦で消える恐れがあり、改まった手紙やカードではマナー違反となります。また、薄いグレーや赤インクは弔事や絶交を連想させるため、避けるのが鉄則です。
次に、メッセージカードの縦書き・横書きのマナーです。日本の伝統的な書式において、目上の方への改まったお礼状や慶事では「縦書き」が正式とされています。二つ折りカードの場合、縦書きは右開き、横書きは下開きが基本構造です。友人や同僚へのカジュアルなメッセージ、洋風のギフトに添える場合は「横書き」で問題ありませんが、ビジネスシーンや年配の親族へ送る際は縦書きを選ぶと、より丁寧で格式高い印象を与えられます。
さらに見落としがちなのが、メッセージカードの封筒への入れ方と向きです。洋封筒(横長封筒)にカードを収める場合、封筒の表側(宛名面)に対して、カードの正面(表紙や文頭)が向くように入れるのが基本原則です。相手が封筒を開けてカードを引き出した瞬間に、そのまま表紙やメッセージが自然に目へ入る配慮を施します。手渡しする場合は封シールや糊付けをせず、フラップ(フタ)を中に折り込むだけに留めるのが、相手に余計な開封の手間を取らせない洗練されたエチケットです。