子育て世代が最も注意を払わなければならないのが、乳幼児に対する冷却ジェルシートの使用事故です。消費者庁および日本小児科学会は、「冷却ジェルシートによる乳幼児の窒息事故」に関して定期的に重大な注意喚起を発令しています。
乳幼児は寝返りを打つ際や、不快感から手で顔をこすった際に、額に貼ったシートが鼻や口元へずり落ちてしまうケースが後を絶ちません。ジェルシートの粘着面が気道を覆ってしまうと、乳幼児の微弱な呼吸力では自力で剥がすことができず、数分のうちに窒息死や重篤な低酸素脳症に至る危険性があります。
何歳から使えるのかという基準について、小林製薬をはじめとする各メーカーの区分は以下の通り極めて厳格です。
- 通常タイプ(大人用・こども用):自力でシートを剥がし、意思表示ができる年齢(概ね2歳以上)から推奨。
- 赤ちゃん用(生後6ヶ月〜):無香料・無着色・ノンメントールで肌に配慮されているが、「就寝中や保護者の目の届かない環境では絶対に使用しない」ことが大前提。
- 生後6ヶ月未満(新生児・乳児初期):皮膚が極めて薄くバリア機能が未熟なため、原則として使用を控えるべき対象。
また、肌トラブルへの配慮も不可欠です。高熱時の皮膚は発汗と血流増加で敏感になっており、シートの粘着剤や防腐剤による接触皮膚炎(かぶれ)が起きやすくなります。かぶれ対策としては、同じ部位に連続して貼り続けないこと、汗をしっかり拭き取ってから貼ること、剥がす際は皮膚を押さえながらゆっくり剥がすことが鉄則です。