今やエド・シーランの代名詞となったこのメガヒットですが、楽曲の成り立ちはまったく異なる構想から始まっていました。エドシーラン 代表曲 経緯を語る上で欠かせないのが、当初は「他のアーティストへの提供楽曲」として制作されていたという事実です。
エド・シーランが英国BBCをはじめとする各メディアのインタビューで明かした証言によると、2016年にプロデューサーのスティーヴ・マックや作詞家のジョニー・マクダイドと共にセッションを行っていた際、キーボードで木琴のサウンドを鳴らした瞬間からメロディが自然発生的に生まれました。その際、エドは「このリズムとグルーヴは、リアーナ(Rihanna)が歌ったら完璧にハマるのではないか」と考え、外部コンペ用のストック曲として書き進めていたのです。
ところが制作が進み、前述の「食べ放題ビュッフェ」や「ヴァン・モリソンのジュークボックス」といった極めてエド・シーラン自身の個人的な体験・語彙がリリックに織り込まれていくにつれ、周囲のスタッフや所属レーベルのアトランティック・レコード幹部から「これはエド自身が歌うべきだ。次のアルバムのリード曲にするべきだ」と強い説得を受けました。
エド本人は当初、自身のフォーク・ポップ路線から外れたダンスホール調の作風に戸惑い、アコースティック・バラードである『Castle on the Hill』のみを先行シングルとして推す予定でした。しかし最終的には2曲同時の先行配信という異例の戦略を選択。結果として、2017年3月にリリースされた3rdスタジオアルバムエドシーラン アルバム ディバイド(÷)は初週から世界的なセールスを叩き出し、彼を単なるシンガーソングライターから「世界的ポップアイコン」へと押し上げる決定打となったのです。