「毎日の水やり」が芝生を枯らす?プロが明かす正しい頻度と散水の真相に関する疑問や疑問点をわかりやすくまとめました。今すぐチェックことができます。
日本の四季において、芝生が要求する水分量は季節ごとに劇的に変化します。造園の専門家が監修する芝生手入れ年間スケジュールを読み解くと、画一的なルーティン散水がいかに無意味であるかが理解できます。
季節・月散水頻度の目安1回あたりの散水量基準編集部の管理指針・現場の注意点春(3〜5月)
休眠明け・萌芽期週に1〜2回
(3〜4日に1度)1㎡あたり約5〜8L
(深さ5cmまで)降雨があれば原則不要。芝専門サイト「しばしば芝」の検証にもある通り、表面だけでなく根の深さまで土が湿っているかスコップ等で確認することが肝要。梅雨(6月)
雨期・病気多発期降雨に依存
(晴天が4日続けば1回)1㎡あたり約8〜10L高温多湿により病原菌の温床になりやすい時期。過剰な散水は避け、水はけ(排水性)の確保を最優先にする。夏(7〜8月)
最盛期・酷暑期毎日〜2日に1回
(猛暑日は毎日必須)1㎡あたり約10〜15L
(深さ10cm以上)芝生水やり夏の鉄則は早朝散水。猛暑日は夕方に追加の打ち水を行うケースもあるが、日中の散水は熱湯化を招くため完全NG。秋(9〜10月)
衰退期・養分蓄積期週に1〜2回
(気温低下に伴い漸減)1㎡あたり約5〜8L翌春の芽吹きに向け、根に養分を蓄える大事な時期。土壌表面がしっかり乾いてから与える乾湿のメリハリをつける。冬(11〜2月)
完全休眠期(日本芝)原則散水不要
(月1〜2回程度)1㎡あたり約3〜5L
(晴天の午前中)芝生水やり冬は乾燥が数週間続いた場合のみ、暖かい日の午前中に軽く与える程度で十分。凍結の恐れがある夕方は厳禁。
品種による違いにも配慮が必要です。日本の一般家庭に最も普及している野芝や高麗芝において、標準的な高麗芝水やり頻度は上記表の通りですが、近年人気を集める省管理型品種「TM9」(トヨタ自動車が開発した改良高麗芝)の場合はアプローチが異なります。TM9は草丈の伸びが従来品種の半分以下と遅いため、蒸散スピードも緩やかです。基本的なTM9水やり方法は高麗芝に準じるものの、生長が遅いぶん過湿耐性はややデリケートであり、「土が乾ききっていない状態での過剰散水」に対して根腐れを起こしやすい側面があります。「TM9だから放任で大丈夫」と過信せず、後述する葉のサインを観察しながら散水タイミングを見極める観察眼が求められます。