八田英明氏の歩みを紐解くうえで欠かせないのが、共同創業者であり妻である八田陽子専務取締役の存在です。二人が二人三脚で歩んできた歴史は、まさに京都アニメーションの成長そのものです。
八田陽子氏は、日本アニメの黎明期を支えた「虫プロダクション」で仕上げ(彩色)の経験を積んだプロのアニメーターでした。結婚を機に京都府宇治市へ移住した後、1981年に近所の主婦仲間を集めて立ち上げた仕上げの請負グループ「京都アニメスタジオ」が、同社の原点となっています。
1985年に有限会社京都アニメーションとして法人化する際、八田英明氏が代表取締役に就任。経営と対外交渉を英明氏が担い、現場の技術指導やクオリティ統括を陽子氏が支えるという強固な役割分担が確立されました。また、息子の八田真一郎氏もプロデューサーとしてスタジオ制作の中核に携わっており、一族でアニメーション制作への誠実な情熱を共有しています。