『相棒』を語る上で避けて通れないのが、制作費とビジネスモデルの現実です。業界関係者の証言によると、水谷豊 相棒 ギャラは1話あたり約350万〜500万円規模とされ、民放ドラマの主演クラスとしてはトップクラスの水準に位置付けられています。
これに加えて、年間2クール(約20話)に及ぶ長期ロケ費用、豪華なゲスト陣への出演料を含めると、1シーズンあたりの総制作費は十数億円規模に達します。高額な投資に見合うだけの広告収入と関連ビジネス(映画興行、配信権、DVD・グッズ販売、海外番販)が成立しているからこそ、この巨額プロジェクトは25年以上にわたり維持されてきました。
しかし、現在の民放テレビ局が直面するコア視聴率(13〜49歳の個人視聴率)重視の流れと広告費の縮小は、『相棒』にも無縁ではありません。世帯視聴率では圧倒的な強さを誇るものの、メイン視聴者層が高齢化している点は、スポンサー企業との兼ね合いにおいて制作陣が抱えるジレンマとなっています。この構造的課題こそが、噂される「劇場版による華々しいフィナーレ」や「配信プラットフォームとの共同制作構想」といった新たな展開を後押しする要因となっています。