スーパーゼネコンと一括りにされがちですが、創業のルーツや得意とする領域、企業風土は5社で全く異なります。志望動機や企業研究で差別化を図るためにも、それぞれの個性を深掘りしていきましょう。
1. 鹿島建設:土木と海外事業に君臨する業界屈指の技術者集団
「土木の鹿島」と称され、ダムやトンネル、橋梁、原発などの超巨大インフラにおいて他社を圧倒する実績を持ちます。早くからグローバル展開に注力し、北米やアジア・欧州での売上比率が3割を超えるなど、リスク分散と収益の柱を確立しています。現場の自動化施工システム「A4CSEL(クワッドアクセル)」の開発など、建設DXでも業界の最前線を走る合理的な社風が特徴です。
2. 大林組:技術の総合力と先見性を誇るパイオニア
東京スカイツリーをはじめ、歴史に残るモニュメントを数多く手がけてきた大林組は、建築と土木のバランスが極めて優れています。近年は脱炭素社会を見据えた「高層純木造ビル」の建設や、地熱発電などの再生可能エネルギー事業に積極投資を行っています。宇宙エレベーター構想に代表されるように、未来志向でチャレンジングな風土が根付いています。
3. 大成建設:大手唯一の非同族経営が生んだバイタリティと開発力
大手5社の中で唯一、創業家一族が経営に関与していない完全な非同族企業です。そのため派閥やしがらみが少なく、社員一人ひとりのバイタリティと実力主義が重視されます。新国立競技場やミッドタウンなど、都心部の超大型再開発や官民連携(PPP/PFI)プロジェクトに強く、地図に残る仕事を大胆にやり遂げるアグレッシブな社風です。
4. 清水建設:誠実な「ものづくり」と民間建築・歴史的建造物の圧倒的シェア
「子どもたちに誇れるしごとを。」というコーポレートメッセージに象徴されるように、真面目で誠実なものづくり精神が全社に浸透しています。医療施設、製薬工場、データセンターなどの高機能民間建築で圧倒的な強みを持つほか、国宝や重要文化財の修復、社寺建築を手がける専門部署を有することも唯一無二の魅力です。
5. 竹中工務店:非上場を貫き「建築美」を極めるプロフェッショナル集団
大手5社の中で唯一「土木」を手がけず、建築専業に特化している異色の存在です。さらに非上場を維持することで、四半期ごとの株主配当に縛られず、設計・施工一貫方式による最高峰の品質とデザイン性を追求しています。「作品」と呼ぶにふさわしい美術館やドームスタジアム、超高層ビルを数多く世に送り出し、建築士やデザイナーから絶大なリスペクトを集めています。