日常のルーティンとして取り入れるなら、ティーバッグを適当な熱湯に放り込むだけの淹れ方からは卒業したい。葉のポテンシャルを極限まで引き出すためのルールは、驚くほどシンプルだ。
フレッシュの生葉を使う場合は、沸騰したての熱湯ではなく、少し落ち着かせた85度前後の湯を注ぐのが鉄則。熱すぎる湯はデリケートな葉を煮え立たせ、雑味やエグみを引き出してしまうからだ。葉を乱暴にちぎるのではなく、手のひらでパンと一度だけ叩いて細胞を適度に刺激し、香りを解き放ってからポットに沈める。
乾燥茶葉を用いるなら、蓋をしてしっかり3分から4分蒸らす。揮発性の高いエッセンシャルオイルを湯気とともに逃がさないよう、密閉して待つ時間が味の深みを決める。ほんの少しの生はちみつを加えるか、あるいはレモンスライスを一切れ浮かべるだけで、家庭のティーカップは一瞬にして一流ホテルのラウンジへと変わる。