神社界の組織構造は、「職称(社内でのポスト)」と「階位(個人の保有資格・ランク)」の2つの軸で成り立っています。この二重構造を理解することが、宮司の役割を把握する鍵となります。
神社の職称における序列は、上位から以下の通り定められています。
1. 宮司(ぐうじ):神社の最高責任者。祭祀を統括し、社務全般の決定権を持つ。宗教法人の代表役員を兼務する。
2. 権宮司(ごんぐうじ):宮司を補佐する副代表格。大規模な神社(別表神社など)や多忙な大社にのみ特別に置かれる副宮司ポスト。
3. 禰宜(ねぎ):宮司の命を受け、神事や事務の実務を総括するポジション。原則として各神社に1名配置される。
4. 権禰宜(ごんねぎ):禰宜の下で実務を担当する一般の神職。職員数に応じて複数名が配置される。
これに対し、「階位(かいい)」は神社本庁が定める神職としての学識・徳行の資格基準です。上から「浄階(じょうかい)」「明階(めいかい)」「正階(せいかい)」「権正階(ごんせいかい)」「直階(ちょっかい)」の5段階が存在します。大半の神社で宮司に就くには、最低でも「正階」以上、有力な大社(別表神社)の宮司になるには「明階」以上が必須要件となります。