地域の医療機関において、待ち時間の長さと治療水準の高さは往々にして表裏一体の関係にあります。もりはら皮膚科における「混雑の真相」を読み解く鍵は、診察室で行われている医療コミュニケーションの質にあります。
一般的な皮膚科診療では、患部を数秒確認して漫然とステロイド軟膏を処方するだけの「3分診療」が批判されるケースが珍しくありません。しかし、同院に寄せられる受診者の証言や取材記録によると、院長はダーモスコピー(皮膚顕微鏡)などを駆使して病変を精査し、症状の背景にある生活習慣やスキンケアの誤りまで踏み込んでヒアリングを行います。特に外用薬の塗布量や塗り方の実演指導を惜しまないため、自然と患者1人あたりの診察時間は一般的なクリニックの1.5倍から2倍近くに達します。
小児のアトピー性皮膚炎から高齢者の慢性湿疹まで、幅広い世代の皮膚疾患に対して画一的でない処方設計を行う姿勢こそが「待ち時間が長い理由」の根底にあります。単に事務処理が遅れているわけではなく、医療の質を極限まで維持しようとする専門医のこだわりが混雑という形で表面化しているのが現場の実情です。