研究の第一線では、新たな科学分析アプローチが大きな注目を集めている。九州大学を中心とする研究チームが進める青銅器や鉄器の鉛同位体比分析、さらにはガラス小玉の化学組成分析は、当時の東アジア貿易ネットワークのハブが九州に存在したことを明確に示した。
日本考古学協会の大会やシンポジウムでも、鉄器の生産体制に関する発表が活発に行われている。当時、莫大な軍事力と権力の象徴であった鉄器の加工痕跡は、北部九州の遺跡群から圧倒的な数量で検出されている。武器や農具の自給自足と中国王朝への献上を可能にした高度な技術力。これこそが、他地域を圧倒する政治的優位性の証と言える。