腫瘍は1年にわずか1〜2ミリという極めて緩やかなペースで大きくなる。そのため、脳や身体が麻痺に慣れてしまい、異常の発覚が遅れるケースが後を絶たない。
耳鳴りが始まって数ヶ月から数年経つと、症状は聴覚以外の領域へと忍び寄る。代表例が「ふわふわとしためまい」や「歩行時のふらつき」だ。急激な回転性めまいではなく、船に乗っているかのような浮遊感が続く。これは平衡感覚を司る前庭神経が圧迫されている証拠にほかならない。
さらに腫瘍が肥大化すると、隣を走る「顔面神経」や「三叉神経」に干渉し始める。洗顔時に片方の顔にピリッとした違和感が走る、あるいは頬の感覚が麻痺したように鈍くなる。ここまで症状が進んでいる場合、腫瘍のサイズはすでに数センチメートル規模に達している可能性が高い。