自宅での作業が困難を極めるのが、「フィルムしか残っていないネガ」や「経年劣化で台紙に固着して剥がせない古いアルバム」です。無理にピンセットやドライヤーで剥がそうとすると、写真表面の乳剤層が破断し、取り返しのつかない損傷を招きます。
ネガフィルムのデータ化に関しては、専用のフィルムスキャナーを購入するよりも、カメラのキタムラなどの専門ラボへ持ち込むのが合理的です。現像済みネガフィルムは1本(24〜36枚撮り)あたり数百円〜千円前後で高解像度データ化が可能であり、プロ仕様の補正機を通すことで、色褪せた昭和〜平成初期の発色が見事に再現されます。
一方、分厚い台紙付きアルバムを丸ごとデータ化したい場合は、富士フイルムの写真スキャンサービスが圧倒的な安心感を誇ります。1冊(約100〜200ページ)あたり1万円前後の費用はかかるものの、専用の大型フラットベッドや特殊非接触スキャナーを用い、写真だけでなく手書きのコメントや貼られたチケット類までレイアウトそのままの空気感でデジタルアーカイブ化してくれます。自力スキャンの膨大な労力と破損リスクを考慮すれば、極めて納得感の高い投資と言えます。