インターネットの掲示板やSNS上でまことしやかに囁かれてきた「ハザードランプを点けてハザード状態(緊急事態)をアピールしておけば、警察や民間駐車監視員も10分程度は大目に見てくれる」という言説。結論から言えば、この都市伝説には一切の法的根拠がありません。
道路交通法第2条第1項第18号において、「駐車」は以下のように厳格に定義されています。
「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積卸しのための停止で五分を超えない時間以内のもの及び人の乗降のための停止を除く。)、又は車両等が停止し、かつ、運転者がその車両を離れて直ちに運転することができない状態にあること」
ここで極めて重要なのが、後半に記された「運転者がその車両を離れて直ちに運転することができない状態」=放置駐車の規定です。車両のそばに運転者がおらず、警察官や駐車監視員が声をかけてもすぐに対応できない場合、停止していた時間がたとえ「わずか1分」であっても放置駐車違反が成立します。そこに「ハザードランプを点灯させていたかどうか」という主観的な配慮が入り込む余地は1ミリもありません。
現場の駐車監視員による証言取材でも、衝撃的な実態が浮かび上がっています。「ハザードランプを点滅させている車両は、遠目からでも非常に目立つため、巡回中の監視員にとって格好のターゲットになる。むしろ『私は車から離れています』と自ら宣伝しているようなもの」という声が多数を占めます。点滅していようと消灯していようと、車内に運転者がおらず連絡も取れなければ、機械的に端末が操作され、確認標章(黄色いステッカー)がフロントガラスに貼り付けられます。