逮捕されたのは、過去にも同種の連れ去り事件を起こしていた山田浩二だった。彼の凄惨な生い立ちや過去の犯行歴が明るみに出るにつれ、社会には深い怒りと無力感が広がった。刑事裁判の場となった大阪地方裁判所の法廷で繰り広げられた光景は、犠牲者の遺族にとっても、傍聴席を埋めたジャーナリストにとっても、耐えがたいものだった。
法廷で被告が主張した支離滅裂な弁明。「体調不良による偶発的な事故」「第三者の関与」といった見苦しい責任転嫁の言葉が並び、反省の色や真摯な謝罪が示されることはなかった。裁判記録に刻まれた証言や証拠物品のデータは、計画性と強い殺意を客観的に証明していた。司法の判断は死刑判決という最も重い結論を下したが、被告が真の動機や死に至る詳細な経緯を自らの口で真実に語ることは最後までなかった。