2010年代以降、彼が世に放った自伝的著書『やくざと芸能と』は、出版業界と芸能関係者に激震を走らせた。かつての日本芸能界と興行の世界、そして任侠社会がどのように結びつき、互いに影響を与え合っていたのかを当事者の視点から生々しく活写したからだ。
盟友・勝新太郎の豪快無比な素顔や、映画の撮影現場を取り仕切っていた裏の仕掛け人たちとの生々しいやり取り。誰もが口を閉ざしてきた昭和のタブーに踏み込んだ筆致は、単なる暴露本の域を遥かに超え、貴重な昭和裏面史の第一級資料として高く評価された。彼が単なる芸人ではなく、時代と闇を繋ぐ語り部であることを証明した一冊である。