賃貸住宅の模様替え需要が高まる中、既存の床の上に敷き詰めるだけで部屋の印象をガラリと変えられる「置くだけクッションフロア」や「剥がせる両面テープ付きフロアタイル」が大きな人気を集めています。しかし、ここにも退去費用を跳ね上げる罠が潜んでいます。
最大の落とし穴は、クッションフロアDIY原状回復の注意点としてプロが警鐘を鳴らす「床材同士の密閉・融着現象」です。もともと敷かれているクッションフロアの上に、さらに別の塩ビ系シートを重ねて長期間敷設すると、双方に含まれる可塑剤が揮発・凝縮し、シート同士が糊のように癒着して剥がれなくなる事故が頻発しています。
退去時にDIYシートを剥がそうとした瞬間、下の元々のクッションフロアまで一緒にベリベリと引き裂かれ、結果として全部屋の全面張り替え代を全額請求されたという悲惨な相談が後を絶ちません。また、粘着テープの糊残りや、シート下に閉じ込められた湿気による床一面のカビも同様の事故要因です。
DIYで床をカスタマイズする場合は、以下の厳格なルールを守る必要があります。
- 元がクッションフロアの部屋には、直接塩ビシートを重ね敷きしない(間に不織布や遮湿シートを挟む)。
- 粘着テープを使用する際は、マスキングテープを下地にした上で弱粘着両面テープを使用し、半年〜1年ごとに糊残りの状態を点検する。
- 退去の直前ではなく、退去の1〜2週間前には撤去を完了させ、原状の床の状態を確認・清掃しておく。