屋外球場である阪神甲子園球場において、観戦者や視聴者が最も神経を尖らせるのが「雨天中止情報」と「順延日程」の行方です。雨天時の開催判断は、日本高野連・朝日新聞社(または毎日新聞社)・阪神甲子園球場の3者による協議によって下されます。
原則として、午前開催の試合に関しては当日の早朝5時30分から6時00分頃に第1回の公式発表が行われます。ここで「開催」「見合わせ」「中止順延」のいずれかが下されますが、天候が微妙な場合は試合開始直前までグラウンド状況を見極めるケースも少なくありません。
報道関係者の間でも定評があるのが、「阪神園芸」による驚異的なグラウンド整備技術です。甲子園の土は、黒土と白砂を絶妙な比率でブレンドした水はけの良い特殊な配合となっており、多少の豪雨であっても防水シート(巨大吸水シート)の迅速な展開とブラシ掛け、砂入れによって、降雨中断から30〜40分程度で試合再開に漕ぎ着ける場面が幾度となく目撃されてきました。
ただし、近年の運営基準では選手の怪我防止および観客の雷雨・豪雨避難が最優先されます。グラウンドに水たまりが浮き上がるレベルの降雨(時間雨量10mm以上)が継続すると予想される場合や、線状降水帯の発生が予測される際には、無理な強行を避けて早い段階で「雨天順延」が決定されます。順延となった場合、以降の日程はすべて1日ずつスライドし、休養日の配置が再調整される仕組みです。