主役の心理状態を鬼気迫る気迫で演じ切ったのが、実力派クリステン・スチュワートだ。彼女が見せる瞳の微細な揺らぎ、言葉の溜め、そして不自然な呼吸の乱れ。それらすべてが観客の猜疑心を刺激する。彼女が演じるキャラクターは被害者なのか、それとも狂気を秘めた加害者なのか。
観客はスチュワートの表情一つひとつの真偽を確かめようと必死になる。だが、彼女の芝居は観察者の予測を軽々と覆す。感情の抑揚を極限まで抑えた台詞回しが、観る者の神経をじわじわと摩耗させていく。彼女が仕掛ける静かな狂気の心理戦は、画面越しに圧倒的な緊張感を伝波させている。