関東平野を広く覆う赤土のルーツを辿ると、西方にそびえる富士山や箱根山、そして北関東の火山群に行き着く。更新世と呼ばれる数十万年前からの時代、これらの火山が噴火を繰り返すたびに噴出された微細な火山灰が、上空の偏西風に乗って東へと運ばれ、関東一帯に降下・堆積した。
地質学的なプロセスにおいて、降下した火山灰は長年の風化作用を受け、灰に含まれる鉄分が酸化することで独特の赤褐色へと変化した。多摩ローム層、下末吉ローム層、武蔵野ローム層、立川ローム層というように、時代の異なる地層が幾重にも整然と重なり合い、現在の地形の骨組みを形成している。まさに過去の火山活動と地球環境の移り変わりを静かに語るタイムカプセルと言える。