最も影響を受けやすいのが、ミリ単位の精度が求められるカット施術だ。特にショートヘアやボブスタイルにおける襟足のライン取りでは、フードの膨らみがハサミの軌道を遮ってしまう。クロスの上から無理に押さえつけてカットしても、クロスを外した瞬間に髪が浮き上がり、想定していたラインとズレが生じるリスクが高まる。
さらにトラブルが頻発するのがシャンプー台だ。襟足を洗う際、バックシャンプーのネープクッションに首を預けると、丸め込まれたフードが首筋を押し上げ、隙間を作り出してしまう。その結果、服の首元に水やシャンプー液が浸入する事故を引き起こしやすくなる。
「どんなに注意深くガーゼやタオルを挟んでも、生地が厚すぎると水の伝い漏れを完全に防ぐのが難しい」と現場スタッフは打ち明ける。施術後のドライヤー時に服の襟ぐりが湿っているストレスは、双方にとって避けたい事態だ。