大阪市立科学館のプラネタリウムが全国の天文ファンや観光客から熱烈に支持される背景には、施設の大規模リニューアルによる投映精度の劇的な向上と、伝統的に受け継がれてきた「生解説」のクオリティがあります。
リニューアルの目玉となったのは、最新の光学式プラネタリウム投映機「インフィニウムΣ(シグマ)-OSAKA」と超高精細全天周デジタル映像システムの導入です。直径26.5メートルという世界最大級のドームスクリーン上に、肉眼では捉えきれない微細な恒星の瞬きから、天の川の微細な星雲の濃淡、本物の夜空が持つ深い「漆黒の闇」が見事に再現されています。
そして、一般的なプラネタリウム施設が有名声優やタレントの事前録音ナレーションに依存しがちな現代において、大阪市立科学館は一貫して「専門学芸員による全編ライブ生解説」を貫いています。その日の夜に見える実際の星空の話題はもちろん、最新の宇宙探査ニュース、季節の移ろい、さらには会場の観客の反応(子どもの声やどよめき)に合わせた臨機応変な語り口は、一度体験すると録音番組には戻れないほどの没入感と温かみを生み出しています。