宮崎駿監督には2人の息子がいます。長男の宮崎吾朗氏(1967年生まれ)と、次男の宮崎敬介氏(1970年生まれ)です。2人はそれぞれ全く異なるアプローチで、ものづくりの世界に確固たる居場所を築いています。
長男の宮崎吾朗氏は、信州大学農学部森林工学科を卒業後、環境デザイナー・ランドスケープアーキテクトとして公園緑化や都市計画の現場でキャリアをスタートさせました。その後、2001年開館の「三鷹の森ジブリ美術館」の総合デザインおよび初代館長を務めたことを契機に、アニメーション監督へと転身。2026年現在は、スタジオジブリ常務取締役として経営に参画しつつ、愛知県長久手市の「ジブリパーク」の総合プロデューサー・監督として、空間設計と世界観の具現化を一手に担っています。アニメ制作で培った演出力と、もともとの本業であるランドスケープデザインを完璧に融合させ、国内外の来園者を魅了し続けています。
一方、次男の宮崎敬介氏は、アニメ業界とは一線を画し、ファインアートの世界で孤高の評価を得ています。武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業後、木版画の中でも極めて緻密な技術を要する「木口木版画(西洋木版画)」の道へ進みました。繊細な彫刻刀のタッチで光と影、精神的な深淵を描き出す作風は、版画界内外で高く評価されており、全国のギャラリーや美術館での個展を中心に精力的な創作活動を継続しています。